土のはじまり、東海湖のこと
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土のはじまり、東海湖のこと
東海地区には、かつて「東海湖」と呼ばれる巨大な湖がありました。
東海湖、それは現在の岐阜・愛知・三重にまたがり、
約650万年前に存在していたとされる湖で、
その大きさは琵琶湖の約6倍ともいわれています。

地球が誕生したのは約46億年前。
土が生まれたのは約5億年前ともいわれています。
気の遠くなるような時間の中で
岩が風化し、砕かれ、水に運ばれ、土になっていく。
そしてこの東海湖の湖底には、焼き物に適した良質な土が、長い年月をかけて堆積していきました。

四日市の萬古焼をはじめ、
美濃焼、瀬戸焼、常滑焼。
東海地方に焼き物の産地が集まっている背景には、
この“土の存在”があります。
奇跡の土が生まれるプロセス

東海湖の湖底から採れる「ガイロメ粘土」は、
鉄分を豊富に含み、耐熱性にも優れた土。
萬古焼の土鍋や耐熱の器づくりを支える、
大切な素材のひとつです。
萬古焼は、ひとつの土だけでつくられるわけではありません。
用途に合わせて、さまざまな土を組み合わせ、
ブレンドしながらものづくりをしていく。
その土づくりの技術も、産地の大きな特徴です。
“なんでもつくれる土がある”
それは、この地域の焼き物文化を大きく育ててきた理由でもあります。

普段何気なく使っている器も、
たどれば何百万年も前の地層につながっている。
そう思うと、土という素材の見え方も少し変わってくる気がします。
土から生まれた「萬古焼」が、どのように発展してきたのか。
知ることでいつもの器も、また少し違って見えてくるかもしれません。